10月15日(火)、会員5名が札幌市博物館活動センターを訪問しました。
ここは、自然史博物館の設立準備のため、2001年に開設された施設です。以前はリンゲージプラザ内にありましたが、今は豊平区平岸にあります。
展示室の正面には、サッポロカイギュウの化石のレプリカがあります。これは870万年前の地層から出たものです。
そして、そのカイギュウが発掘されたすぐ近くで、今度は900万年前の地層から、セミクジラの化石が出土しました。どちらも小金湯近くで発掘されました。
また、北緯43度にある札幌は、いわゆる「中緯度」に位置しており、気温の年較差が26度と、他の都市より大きいため、豊かな自然に囲まれているのだそうです。
氷期には、南からはナウマンゾウといった生物が、北からはマンモスといった生物が移動してきています。
また、北極から赤道まで大陸の横に広がる島弧の真ん中に位置すること、大陸プレートがぶつかるところに北海道があることなども、北海道に独自の自然が広がる理由のようです。
最後に、札幌の地形についてお話を伺いました。豊平川が3度にわたって大きく流れを変え、その度に豊かな扇状地が広がったのが現在の札幌です。その豊富な地下水と、支笏火山が噴火したときの火山灰が固まって出来た札幌軟石や粘土から作った赤れんがなどが、札幌の開拓に大きな役割を果たしました。
普段、開拓150年ぐらいのスパンでしか見てこなかった札幌の歴史を、今回は何百万年という大きな時間の流れで捉えることができ、多くの発見がありました。
札幌市博物館活動センター
豊平区平岸5条15丁目1-6
入館料:無料
開館日:火曜〜土曜
開館時間:10時〜17時
休館日:日曜・月曜、祝日、年末年始
ホームページ
https://www.city.sapporo.jp/museum/